夕方、帰宅した裕二がジャケットを脱いでいる所に美羽が声をかける。
「明日運動会なのだ」
「ああ聞いてる。プリントでも見た」
上目遣いで美羽は擦り寄りつつ裕二の腕を取る。
「見に来て欲しいのだー」
今や甘え方も胴に入ったものだ。
取った腕に絡み付いて体操服と身体の感触を伝える。
もちろん裕二の手は太ももに挟み込んであるから、中学生の柔らかな肉体と、
何よりブルマの感触が存分に伝わる。
「ああ、もちろん見に行くさ保護者としての義務だ」
裕二は教師モードで規律正しく答えた。
「義務なのだ?」
「何より美羽の成長した姿をちゃんと見たいからな」
にこっと笑いながら恋人モードで付け足した。
恋人モードで「成長した姿」などと言うのは
年の差がかなり開いている二人の間では自然な事なのだが、世間的には若干複雑だ。
「うんっお弁当作るから一緒に食べるのだ。久しぶりに先生と学校に行くのだー」
美羽は心底嬉しそうに身体を揺するのだが、
腕に絡み付かれたままそうされる裕二は早くも劣情の虜になりかけていた。
特に手がブルマの裾とクロッチに刺激されるため、理性の融解が加速してしまう。
いくら教師ぶろうが保護者ぶろうが、中学生のブルマを前にしては結局何の抵抗にもならない。
手をブルマに触れたまま、美羽も腕に絡みついたまま裕二は座椅子にもたれる。
「なあ、なあ美羽」
「何なのだ?」
「言いにくいんだが…ひとつ問題がある」
逃げ場を求めるようにテレビのスイッチを入れた。
「?」
「運動会は中学校でやるんだよな」
「うん」
「中学生が、百人単位で蠢くただ中に、俺は飛び込むわけだ」
「……」
美羽は徐々に表情を曇らせ始める。
「体操服姿の中学生の群れを、俺は一日中眺める事になるよな」
「でもブルマじゃないのだ!」
美羽は体操服をばっと捲くってブルマを見せ付ける。
いまどきブルマを穿いている中学生は自分くらいなのだ。
「ああ、知ってるぞ。よーく知ってる」
手からブルマの感触が離れたのを惜しみつつ答えた。
どこの学校でも指定の体操着はブルマを廃止している。
「じゃあ問題ないのだ」
「いや、問題は中学生って所だ」
美羽は顔を少し引きつらせながら座りこむ。
「すまん、本当にすまん。俺自分がまともでいられるか自信がない……」
「先生は……よく先生やってられるのだ」
裕二はあたふたしながら弁解を始めた。
「小学生はな、全然なんでもないんだ。中学生がな、問題なんだ」
「それは何度も聞いたのだ」
美羽はいらいらと脚を動かすのだが、裕二にとっては扇情的な光景だった。
白い太ももが揺れ、その合間からブルマが見え隠れする。
「……じゃあ先生は生徒を襲っちゃうのだ。
私の学校で、私の目の前で、もしかすると私の友達を襲っちゃうのだ」
「いや!いや襲ったりはしないぞ!そこまではしない」
「襲う直前くらいまではするのだ?」
「しない……はず……いや……しない……?かな……?」
「はっきりさせるのだ!」
「します」
「認めちゃったのだーっ」
裕二はうなだれながらブツブツと弁解を始める。
「すいません。今回ばかりは申し訳ありません集団なので、
御免下さい特殊な事情なので」
「じゃあ来られないのだ。私は一人寂しくお弁当食べるのだ」
「いや、そこで提案がある!」
ばんと座卓を叩く裕二に驚いて美羽が叫ぶ。
「な、何なのだ?」
裕二は美羽の手をしっかと握る。
「今日中に全部出す」
「出す……って、せーし……なのだ?」
「そう!性欲空っぽ、清貧清廉の身心であったればこそ、いかなる障りや犯さじ!」
「あ……じゃあ今からするのだ……?」
美羽の目が熱を帯びる。
「はい。ご協力をお願いします。地域の安全と防犯の為に是非お力を!」
裕二はどこまで本気でどこまで冗談か分からない表情で言い切った。
美羽は繰り広げられるであろう情交を想って頬を染めた。
「あぁ……するのだぁ……」